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収益目標にとってディープリンクが重要な理由:LINE MUSIC Case Study

モバイルアプリ数は毎年増加し続けており、モバイルアプリ業界全体で収益は2020年までに1886億米ドルに達する(2015年と比べて271%増)と予測されています。

このことを念頭に置けば、ユーザーエクスペリエンスは2020年までに自社の戦略の一部になる、と90%のCMOが考えるのも不思議ではありません。しかしファネル全体でユーザーをエンゲージさせ続けるとなると、やるべきことはまだたくさんあります。

アプリリターゲティングの観点から見たディープリンク

モバイル収益を増大させる方法を理解している企業は、顧客をアプリ内に1人で放置してはいけないことを熟知しています。実際の実店舗でも店員が質問をし潜在的購買者はその質問に応じたりとアップセルする態勢を整えています。そのようなショッピング体験同様に、モバイルエクスペリエンスでは、ディープリンクのような技術を利用してできるかぎりサービスを提供して、顧客のショッピング体験をよりスムーズなものにする必要があります。

ウェブユーザビリティのベストセラー『Don’t Make Me Think』の著者スティーブ・クルーグの言葉を借りれば、「大量の時間が必要なもの、あるいはそう見えるものは、実際は使用される可能性が低くなる」。

では、ディープリンクならどうか?実際のシナリオをご紹介

ショッピングアプリで靴を眺めているとしましょう。そして、別のものに関心が向かったとか、納得がいかなかったといった理由で、購入にまで至らなかったとします。ショッピングアプリがリターゲットキャンペーンを実施していれば、じきに他のアプリでその同じ製品の広告が表示され、場合によってはそれをクリックするでしょう。

その際、どのページに推移してもらいたいですか? アプリのホームページですか、それとも靴の購入ページですか? と聞かれると、間違いなく、後者ではないでしょうか。ホームページに移動した場合、その靴を探しに行かない可能性が高いでしょう。とりわけ、もともとその靴に納得していなかった場合は特にそうです。しかし、じかに購入ページに移動した場合には、コンバージョンに至る可能性が高くなります。

ディープリンクは、ユーザーを直接、特定のページへと遷移させるウェブリンク(URL)と比較(検討)できます。リンクは特定のウェブページへと遷移させるものですが、ディープリンクの場合は、アプリにより多くのエントリポイントを作成する特殊なリンクになります。ディープリンクはアプリ外のコールトゥアクションからアプリ内の特定の場所への移動をサポートします。

ディープリンクは、ユーザーが離脱したページでもチェックアウトページでもサブスクリプションページでも、クリックしたユーザーをもう一度アプリ内へと向かわせ、直接そこまで移動させたいとマーケターが願うアプリ内の任意の場所へと設定が可能です。ただし、ホームページを除きます(「ディープリンク」にならないためです)。ディープリンクは、広告からプッシュ通知やメールマーケティングまでさまざまなリターゲッティング手法とともに用いることができます。

今始めるための3つのステップ

ディープリンクは設定の労力に相当する価値が本当にあるでしょうか? はい、間違いなくあります。収益目標を達成する上でディープリンクは不可欠です。

1. エントリポイントを正確に突き止める

最初のステップは、リエンゲージメントのためのアプリ内のエントリポイントの特定です。これは業種により異なります。主要なコンバージョンイベントとなるポイントを特定するためには、アプリのユーザーファネルを確認してください。その後、これらのポイントへと正確に到達するディープリンクの作成をご希望になることでしょう。

このようなエントリポイントは業種により異なります。例えば

Eコマース:特定の商品や商品カテゴリーへのディープリンク。商品の広告が掲載された場合に、ユーザーは商品広告をクリックして、直接カートに追加できます。

ゲーム:アプリ内のある場所やゲームショップ内のある場所へと直接向かわせるディープリンク。ユーザーは必要な次のアイテムをすぐに購入できます。

旅行業:ホテルカテゴリーや、フライトの到着地、あるいは、広告に表示されている出発地・到着地の組み合わせに対する日付選択ページへのディープリンク。

2. アトリビューションプロバイダのマニュアルを調べる

コンバージョンイベントをすべて正確に突き止めたら、トラッキングリンクの一部としてディープリンクの実装を希望されることでしょう。このステップでは、通常はアトリビューションプロバイダが支援します。

Appleのディープリンクに関する注釈:iOS 9の導入に伴い、ユニバーサルリンクがAppleデバイスのディープリンクの新標準になりました。ユニバーサルリンクでは、データをより安全に共有しながら、ユーザーエクスペリエンスはよりシームレスになります。ご利用のアトリビューションプロバイダのコンテンツを調べて、トラッキングリンク内にユニバーサルリンクを設定する方法を確認ください。アトリビューションプロバイダのほとんどはマーケティングソリューションを既に用意しています。

3.リターゲティングパートナーに戻る

ディープリンクの準備が整ったら、アカウント管理者と相談して、ディープリンクをトラッキングURL内に適切に設定してください。

Line Musicが効果的なディープリンクでコンバージョンを改善

「REMERGEはアプリエンゲージメントに特化した最初のプラットフォームであり、アプリ開発者やモバイルマーケティング担当者がアプリの視聴者を効率的にセグメント化し、パーソナライズされたマーケティングメッセージでユーザーをリターゲティングする事を可能にしています。REMERGEは国内問わず海外への配信を一元管理し、データドリブンにキャンペーンをマネージメントすることが可能で、そしてGDPRに準拠したセキュリティにも優れたプラットフォームであるという事で採用しました」

日本の音楽配信サービスであるLINE MUSICでは、A/Bテストキャンペーンを実施して、適切なディープリンクの有効性をテストしました。もともと広告はユーザーをホーム画面にリダイレクトしていましたが、ホーム画面の場合には、ユーザーは多くの曲を眺めているうちに急速に気がそれていきました。テストでは、ディープリンクを利用して、ユーザーを直接にプラン加入ページに導きました。

目標:音楽配信アプリのプラン加入者を増やす。対象:非加入者クリエイティブストラテジー:クリエイティブには、ユーザーはサインアップにより3カ月間無料でストリーミングできるという、適切なマーケティングメッセージを記載しました。コンバージョンイベント:ユーザーには、ディープリンクによって直接プラン加入ページへと移動する広告が表示されました。テスト群と対照群には、同じメッセージとCTAによるまったく同じクリエイティブが表示されました。ただし、一方はユーザーをホームページに(対照群)、他方はプラン加入ページに(テスト群)移動させました。結果:Androidで63%、iOSで99%のコンバージョン率上昇が認められました。

LINE MUSICの広告と対応する購入ページについてのコンセプトを以下図示しました。

結論

アプリへのディープリンクの実装には技術的な支援がいくらか必要です。しかし、いったん完成すれば、そのメリットは設定の労力を上回ります。

リターゲティングキャンペーンを最大限に活用する上で、ディープリンクは不可欠です。現在のモバイル世界では、モバイルソリューションが必要です。全体的なアプローチを採用すれば、最大の効果が得られます。ユーザーを理解し、適切なクリエイティブを用意し、そして、適切なリンクを設定ください。コンバージョン率を高めるには、コンバージョンイベントをすべて正確に突き止めて、対応するディープリンクを設定ください。

REMERGEによるリターゲティングにご関心のあるお客様には、最良の結果を手に入れるための正しい戦略と技術要件を定めるお手伝いをいたします。