プログラマティックアプリ内リターゲティング広告完全ガイド
1月 22, 2025

Remergeによるモバイルアプリビジネス事業者とデジタル広告代理店のためのガイド
コンテンツ
- アプリ内リターゲティングとは?
- アプリ内リターゲティングのメリットとは?
- アプリ内リターゲティングの仕組みは?
- プライバシーファースト時代のリターゲティング
- リターゲティングパートナーを選ぶポイント
- プログラマティックリターゲティング広告を始めるには
- 広告クリエイティブのベストプラクティス
- セグメンテーションのコツと戦略
- ダイナミックプロダクト広告によるパーソナライズ
- Remerge各拠点のリーダーによるリターゲティングのインサイト
- まとめ
このページでは、アプリ内リターゲティングに関するガイドの最初の数章を紹介しています。全11章と、リサーチペーパー、ポッドキャスト、記事などの役立つリソースにアクセスしたい場合は、以下のフォームに入力いただくと、ガイドの全文にアクセスできます。
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1. アプリ内リターゲティングとは?
アプリ内リターゲティングは、既存ユーザーに対して適切な広告を配信することで、アプリ内でのアクションを促すモバイルマーケティング手法です。これらの広告は、ユーザーが日常的に利用している他のモバイルアプリ内に表示されます。ユーザーごとに付与される一意のデバイスIDをはじめとする行動データを活用することで、個々のユーザーを特定し、その利用状況に応じたパーソナライズされた広告を配信することが可能になります。これにより、ユーザーのアプリ内での行動ステージに合わせて、的確なアプローチを取ることができます。このガイドの3章では、アプリ内リターゲティングがどのように技術的に機能するのかを詳しく解説するとともに、モバイル広告のエコシステムにおける主要プレイヤーについてもご紹介します。
アプリ内リターゲティング広告には、以下のような活用方法があります:
- 新規ユーザーに対して:登録や初回購入など、重要なアクションの完了を促す
- 休眠ユーザーに対して:再度アプリに関心を持ってもらい、再訪や購入へとつなげる(リエンゲージメント)
- 既存の有料ユーザーに対して:新機能の案内や、オファー・プロモーションを通じたアップセルを図る


2. アプリ内リターゲティングのメリットとは?
アプリベースのビジネスを運営している場合、アプリ内リターゲティングは、長期的かつ持続可能な成長戦略に欠かせない要素です。過去にアプリをダウンロード、使用、または購入したことのあるユーザーに対して、個別に最適化された広告を表示することで、エンゲージメント、リテンション、収益を高めることができます。
誤解されがちな「新規ユーザーは自然に定着する」論
「新規ユーザーには、ある程度時間が経ってからリターゲティングすべきだ」という考え方は、マーケターの間でも広く信じられています。これは、「彼らは自然とコンバージョンに至る可能性が高い」という前提に基づいています。しかし、現実には、アプリをインストールした大多数のユーザーは、その存在をすぐに忘れてしまい、最終的にアンインストールしてしまう可能性が高いのです。こうした統計データについては、以下で詳しく見ていきます。
このような背景から、ユーザーのリテンション率を改善するには、ユーザーがアプリをインストールした初日から、よく練られたリターゲティング戦略でUAキャンペーンを補完することが不可欠です。これによりアプリ内のエンゲージメントを高め、ユーザーとの接点を継続的に維持することができます。新規ユーザーがリターゲティングキャンペーンに含まれている場合、アプリ内で課金したり、長期的に利用し続けたりする可能性が大幅に高まります。たとえば、ある調査では、リターゲティングされたユーザーのエンゲージメント率は、リターゲティングされていない新規ユーザーと比べて全体で152%も高かったという結果が示されています。

リターゲティングがアプリ成長に不可欠な理由:
1. リターゲティングはユーザー獲得(UA)戦略を補完する
すべてのアプリグロースキャンペーンはUA(ユーザー獲得)から始まります。アプリのローンチ段階では、インストール数やアカウント登録、新規ユーザーのアプリ利用を促進することが主な目的です。UAにおいては、マーケターは大規模なユーザーベースの構築と、インストール単価(CPI)を基準とした広告費の最適化に注力します。しかし、こうした要素だけに注目してアプリのマーケティング戦略を立てるべきではありません。
たしかに、より多くのユーザーを獲得することはアプリのグロースに必要ですが、アプリマーケターは同時に、そのユーザーがインストール後もアプリを利用し続けているかどうかを把握する体制も整える必要があります。アプリの長期的な成長戦略の目的は、ユーザーの顧客生涯価値(LTV)を高めることであり、それにはユーザーが離脱する前にリターゲティングキャンペーンを開始することが欠かせません。
あるレポートによれば、2022年にはインストールされたアプリの49%が30日以内にアンインストールされ、そのうち約半数が24時間以内にアンインストールされていました。この件について、Remergeのプリンシパルアカウントマネージャー (Principal Account Manager) であるエカテリーナ・リ (Ekaterina Li) は、イスタンブールで開催されたMobidictumカンファレンスで次のように語っています:「ユーザー獲得だけでは十分ではありません。多くの調査で、アプリをインストールしたユーザーの約90%が7日以内に離脱すると報告されています。ですから、初日から強固なリテンション戦略を構築しなければ、UAへの投資はほとんど意味をなさないのです。」
2. リターゲティングは既存ユーザーの価値を最大化する
モバイルアプリはグロースのために常に新規ユーザーを必要としますが、既存ユーザーの維持と育成にはリターゲティングキャンペーンが不可欠です。リターゲティングでは、すでにアプリをインストールし、なんらかの使用経験があるユーザーを対象にするため、広告が促すアクション(例:登録の完了、ゲームの新ステージの解放、アプリ内購入、その他のコンバージョン)までのプロセスが比較的短くて済みます。
また、保有するファーストパーティデータによって、ユーザーがアプリ内でどのように行動しているかが把握できます。これらのインサイトをもとに、洗練されたオーディエンスセグメントを構築することで、よりパーソナライズされた広告体験を提供し、コンバージョンの目標達成に近づけます。
3. リターゲティングはブランドリコールを促進する
リターゲティングは、ユーザーの記憶の中に自社ブランドを定着させる助けとなります。これはユーザーの維持を実現するための第一歩です。リターゲティングによってブランドリコール(brand recall)が確立されると、ユーザーはそのアプリに親しみを感じるようになり、今後そのアプリと関わる可能性が高まります。ユーザーがアクションを起こす準備が整ったタイミングでアプリを思い出してもらえるよう、継続的に認知を促進することは、コンバージョンの確率を高めるうえでも重要です。
4. リターゲティングは収益を促進する
調査によれば、リターゲティングされたユーザーは、インストール後最初の30日間において、収益イベントの発生数が平均で37%多いと報告されています。また、既存ユーザーをリエンゲージメントする方が、新規ユーザーを獲得するよりもコスト効率が高い傾向にあります。事実、新規ユーザーの獲得には、既存ユーザーのリエンゲージメントにかかるコストの5〜10倍かかる場合もあります。
さらに、リターゲティング広告はアップセルキャンペーンにも活用できます。アプリ内での有料コンテンツ、プレミアムサブスクリプション、新機能などの特典やメリットをロイヤルユーザーに訴求するチャンスにもなります。
Remergeのようなリターゲティングパートナーは、アプリ内データを活用して、高課金ユーザーと低課金ユーザーをアクティビティベースでセグメント化し、それぞれに最適な広告オファーを配信することが可能です。
5. リターゲティングは他のアプリ内コンバージョン目標の達成にも役立つ
アプリがある程度成熟していたり、競合が激しい市場で展開していたりする場合、UAだけでは成果を出しにくくなります。こうしたケースでは、他の目的を達成する手段としてリターゲティングに投資する価値があります。スマートフォンユーザーは、かつてないほど多くの時間とお金をアプリに費やしています。たとえば2021年には、平均的なユーザーが1日あたり4.8時間をモバイル端末で過ごし、アプリ市場全体では1,700億ドル以上の支出がありました。リターゲティングは、こうしたユーザーとの接点を確保し、セールスファネルの次のステージへと導くツールとして機能します。
その他のコンバージョン目標には、以下のようなものが挙げられます:
- ユーザーが放棄したショッピングカートやフード注文の完了を促す
- 無料トライアル終了後に、有料サブスクリプションへの登録を勧める
- モバイルゲーマーに対して、新キャラクターや新ステージの解放を促し、エンゲージメントとロイヤリティを強化する

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